グッチがスプツニ子!『Tranceflora - エイミの光るシルク』展を開催

2015/04/22 14:22 更新


 グッチは4月23日から、グッチ新宿3階イベントスペースで、現代美術家、スプツニ子!氏による『Tranceflora - エイミの光るシルク』展を開催する。5月17日まで。

 スプツニ子!氏は、カラスと交信するロボットや女性の生理を疑似体験するマシンや、ハイヒール付き月面ローバーなど、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像、音楽、写真、パフォーマンス作品を発表してきた。そして今回、新たなテーマとして1966年に誕生して以来、グッチに咲き続ける美しい花々のモチーフ“フローラ”に着目した。

 日本には1200年以上も昔から、季節の花や動物、昆虫、川のせせらぎ、雲や雪などの自然の美が着物の柄として描かれてきた歴史がある。描かれるモチーフや色は、異国からの文化伝来などにより時代とともにさまざまに変容してきたが、近年はバイオテクノロジーの躍進により、青いバラやカーネーション、青い菊や蘭など、これまで存在しなかった花たちが生み出されている。

 2008年には農業生物資源研究所(生物研)がクラゲやサンゴの遺伝子を使用した「光るシルク」を開発し、世界を驚かせた。

 スプツニ子!氏は、こうしたバイオテクノロジーによって変容していく未来の花々やファッションを想像し提案するために、農業生物資源研究所(生物研)とコラボレーションし『Tranceflora(トランスフローラ)』プロジェクトを立ち上げた。

 本展では、スプツニ子!氏と生物研が共同開発構想中の「バラの香りのするシルク」と「恋に落ちる(かもしれない)シルク」や「光るシルク」を扱ったファッション、ショートフィルム、写真のインスタレーションを展示。

 また、会場全体をブラックライトで演出し、視覚、聴覚、嗅覚を通じて、未来の“フローラ”の可能性を描き出します。スプツニ子!氏は本展を通じ、「変容していく自然やその新しい美しさを私たちはどう受け止めていくのか?」「その変化は私たちの感性やファッション、芸術や文化をどう変えていくのか?」と問いかける。

SPUTNIKO!(スプツニ子!) 現代美術家 / 1985年東京生まれ、ニューヨーク、ボストン在住。ロンドン大学インペリアル・カレッジ数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ助教に就任しDesign Fiction Groupをスタート。VOGUE JAPAN ウーマン・オブ・ザ・イヤー2013受賞。2014年 Forbes JAPAN「未来を創る日本の女性10人」選出。2011年 伊Rolling Stone誌「今後10年に最も影響を与えるデザイナー20人」選出。



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