レディスインナーで、ガードル、ボディースーツ、無地のランジェリーと、ここ数年は低迷していた商品に動きが出ている。素材や部材の変化による楽な着心地や、アウターの変化がこうしたアイテムの復活を後押ししている。
☆締め付け過ぎない
ワコールのワコールブランドが秋冬の重点商品として打ち出したのがガードル「SUHADA(スハダ)肌リフト」。従来商品のように締め付けるのではなく、ウエスト部分内側のNANOテープ(「ナノフロント」を使用)が肌に密着し、下半身のたるみを引き上げるというもの。窮屈感が軽減し、ガードルを着ける習慣のない新規客も獲得している。ワコールブランドの秋冬ボトム全体の販売は、計画通りの30%増で推移している。
トリンプ・インターナショナル・ジャパンの40代向けブランド「フロラーレ・バイ・トリンプ」で売れているのがボディースーツ。同社が百貨店で販売するボディースーツの中で一番の販売枚数となっている。人気要因はソフトな素材感とカラー。
締め付け過ぎずに体のラインを整えられると、40代の入門者から60~70代の経験者のどちらもとらえている。また、定番のベージュを抑えてグリーンが最も売れている。同シリーズのロングガードルも好調で、同社ボトムのメイン商品「恋するヒップ」に次ぐ販売枚数となっている。
☆フレアパンティー動く
需要低迷から生産するメーカーが減っているランジェリーにも復調の動きが出ている。ここ数シーズンよく売れているのがベージュや黒などの定番スリップ、キャミソール、ペチコート、フレアパンティー。特に、ガウチョやワイドパンツのトレンドに伴い、フレアパンティーの動きが目立つ。
ランジェリー素材に強い帝人フロンティアによると、「アウターに裏地がないものが増え、ノンレースのキャミソール、フレアパンティー、ペチコートの需要が拡大している」という。ランジェリーを扱う通販や専門店は販売枚数が増加し紙面やPOP(店頭広告)で機能がうたえる制電の「ラピアV」、吸汗の「ウェーブロン」などの糸使いが好調だ。