ビームスの「フェルメリストビームス」は「特別な服を見つける楽しさ」を提案するレーベルだ。ビームスウィメン原宿にある小部屋の1店舗だけで買える。23年で20周年を迎えた。「店には人とのつながりを生み出す役割がある」との思いから、ECは使わず、接客販売にこだわってきた。今も自ら商品を仕入れ、店頭に立つ犬塚朋子ディレクターは、これからも「お客様の居場所になる店でいたい」と話す。
(柏木均之)
入社して9年目くらいのころ、会社が大きくなり、お客様から「ビームス変わってきたよね」と聞くことが増えていた。これがセレクトショップだって胸を張って言える場所を作りたいって、(設楽洋)社長に直談判して、手書きの企画書でプレゼンして03年に始めたのがフェルメリストです。
当時、ファストファッションも出てきていて、そんなものだけでみんな満足できるのかなって疑問があった。私は60~70年代のヨーロッパのデザイナーブランドが好きで、DCブランドの「ピンクハウス」も「ヴィヴィアン・ウエストウッド」も着た。服からカルチャーを生み出すブランドに憧れがあった。