《視点》定休日の裏で

2019/01/24 06:23 更新


 東京・下高井戸にある行きつけの理髪店の定休日の取り組みが面白いと思ったので紹介する。同店は店主1人が切り盛りする小さな店で、定休日は確か月に2~3日ほど。この日、店主は不在ながらも、実は開店しているのだ。

 どういうことかというと、別の人物に店を貸し出しているのだ。借り手の人物は独立開業を目指し、顧客を増やしている最中。同店に勤務しているわけではなく、他店でも髪を切っているという。この人物への支援として、休業日に店を丸々貸し出しているのだ。貸出料として売り上げの一部を得ており、「ただ休むよりは良い」とのことだ。

 同様の取り組みが服屋にも応用できないものか。ネットのみで商売する人々が増えている半面、実空間でビジネスをしたいというニーズは高まっているように思う。

 単に店を休みにする、あるいは休めないと営業を続けて疲弊するのであれば、こうした事業者に店という空間を貸し出し、収益を得るというのも一つの手ではないだろうか。

(友)



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