《視点》ほとんど暴力

2019/10/24 06:23 更新


 台風が襲来した3連休。被災にお見舞い申し上げるとともに、早急な復旧を願う。さらに、消費増税と重なったファッション販売への影響は大きい。消費増税前の駆け込みの反動、増税による消費意欲の減退を、冷え込みに伴う秋冬物の活性化で跳ね返そうとしていた出鼻をくじかれた形だ。

 今回は、増税そのものへの懸念とともに、キャッシュレス決済のポイント還元制度など対策への不公平感や軽減税率を含めた分かりにくさがあった。対策の効果はこれから明らかになってくるだろうが、深く浸透していないように感じられる。先ごろの決算発表の会見で、岡田元也イオン社長はポイント還元制度などについて「むちゃくちゃなことが行われた。暴力とほとんど同じだ」とコンビニまでもが対象になるなどのあり方や決まり方に不満をあらわにしていた。軽減税率ではイートインとの関係で「モラルを崩壊せよといっているようなもの」とも。

 増税対策とされたことに対して多くが感じていた違和感に通じるところといえる。ただ、始まってしまったことは止まらない。本当に「二度とあってはならない」。

(光)



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