《視点》ペルソナを疑え

2020/01/23 06:23 更新


 「ペルソナマーケティング」は顧客ターゲットの代表的な人物像をイメージするマーケティング手法だが、サブスクリプションサービスを提供するある企業の代表は「架空の人物を想定するペルソナは、ターゲットを整理するための後付けの理屈だ」と否定的だ。実在する顧客の好みや購買行動などを徹底的に掘り下げて得られる情報の方が「その背景にある10万人規模のニーズを的確に把握できる」と言う。

 同社はAI(人工知能)を生かしたマーケティングも行っているが「AIによるアルゴリズムだけでは、積極的にサービスを活用したのか、消極的な選択だったのかなどの詳細な部分が分からない」。そこで、ユーザーの情報収集のために、特定の顧客をピックアップして1時間以上のインタビューを行う。「一通りのアンケートでは本当の情報は得られない。対面インタビューでも最初の10~20分は表層的なことしかしゃべってくれない。対話し始めて45分以降から本音が出てくる」として、その対話内容だけを集約して事業に生かす。ペルソナ(仮面)の下の素顔を発見する地道なノウハウだ。

(民)



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