イオンモールは埼玉県越谷市とイオンレイクタウン横に広がる調整池の活用で協定を結んだ。広大な調整池はすでに同SCの景観の一部になっていたが、自治体と組んでエリアの価値を高める施設を設ける。流山おおたかの森SCは千葉県流山市の条例に基づいた開発を進め、地域のブランディングに寄与してきた。
少子高齢化、人口減のもと、地域の魅力を高め、人が集まる場になること、住民を増やすことはSC、自治体で共有できる課題だ。
一方で「商業施設導入が自治体からの条件になっている」とは地方都市中心部で再開発を手掛けるディベロッパー。自治体は何とかにぎわいを取り戻したいのだろうが、商業立地としては条件を失いつつあるから、本当はレジデンス(住宅)開発に集中したいところではある。
競合が激しい立地に大型SCを自治体主導の再開発で設けようという計画がある。周辺の自治体にはそれぞれ強力な商業集積や広域型SCがあり、消費の流出といった課題があるのだろうが、エリアとして人口増が見込めるとはいえず、オーバーストアに拍車をかけるだろうし、テナントの出店意欲が減退した状況では容易ではないだろう。
連携に持続可能性の見極めは欠かせない。
(光)