ソバー・キュリアス(Sober Curious)という言葉を聞いたことがあるだろうか。酒に弱くなくてもあえて飲まないことを指すという。若者を中心に増えているといい、私は姉妹そろって当てはまる。
酔いたくないとか、味が食事と合わないとか理由はいくつかあるが、少なくとも下戸でない限り、日本ではひと昔前なら〝しらふ〟を貫くのは難しかっただろう。SNSで検索すると、英語でも15年以降に使われ始めており、時代の変化とともに名付けられた属性だとうかがえる。
若者に限らず、健康志向が高まっていることもあり、市場には微アルコールやノンアルコールがずいぶん増えた。ノンアルコールを充実させたバーの存在もしばしば聞く。
呼び方があるのは便利だ。周囲の人に伝えやすくなるし、理解も得やすい。だが、ネーミングとして意味が伝わりやすいことや、他の言葉と勘違いしづらいものであることが重要だ。これは情報化社会の要である検索性にも関わる。
ソバー・キュリアスは英語で「しらふ」と「好奇心」を合わせた造語だというが、日本人にはわかりづらい。日本語版のネーミングを誰か考えてくれないだろうか。
(稜)