セレクトショップなどの専門店にとって、展示会は卸先やバイヤー、メディア、スタイリストなどの業界関係者に次シーズンの新作をお披露目するのが主な目的だ。しかし、店を持たないDtoC(消費者直販)ブランドにとっては役割がまるで異なる。
彼らにとって展示会は、商品を消費者に直接見せる機会だ。だから実売期のほんの少し前に開催し、顧客を招く。最近はSNSで告知し、誰でも来場できるケースも珍しくない。ネットの先行受注や、その場で商品を買える実売イベントのような場合もある。展示会の盛り上がりがインフルエンサーによって拡散され、販売に勢いがつく仕組みだ。
一部の専門店でも、この手法を取り入れる動きが出てきた。取引先や関係者向けに開催する従来の展示会も、開催時期を実売期に近づけて遅らせる。さらに招待した顧客の反応を見て、需要を予測する。
最近は展示会だけでなく、ショーの観覧をSNSで告知するデザイナーブランドもある。展示会やショーなどのお披露目の場は業界関係者向けだけでなく、コアなファンに直接みてもらい、購買意欲を高めるものとして有効なのだろう。
(相)