レディスボトムメーカーの佐藤安商店は、オリジナルブランド「ダブルハート」で、業界で珍しい特殊四つ綾織りジーンズを開発し、来春物から本格販売する。ニット並みの高い伸縮性と柔らかさが特徴で、肌すべりの良さ、布帛ならではの耐久性を併せ持つ。
特殊四つ綾の前身で、7年前に開発した特殊三つ綾織りジーンズはロングセラーとなり、カタログ通販や楽天市場出店者向けOEM(相手先ブランドによる生産)で年平均20万本を生産している。四つ綾織りは、伸縮性や柔らかさ、肌すべりの良さが増している。
ジーンズに使う綾織りは、通常経糸2本に緯糸1本を交差させるが(交差する本数から三つ綾という)、特殊三つ綾織りは経糸3本、緯糸1本、特殊四つ綾織りは経糸4本、緯糸1本で織る。特殊綾織りは、通常よりも密度を甘く織れることと、スパンデックス糸は通常(40デニール)よりも太い70デニールを使うことで、伸縮性に優れて柔らかい。緯糸はポリエステル混紡で、肌に触れる本数が通常よりも多いため、肌すべりが良い。販路はカタログ通販、ネット専門店、量販店。
11月の提案開始から約1カ月で、初期生産1万メートル分を完売。追加生産している。来年は15~20万本の販売を計画。来年1月のJFWインターナショナル・ファッション・フェア(JFW‐IFF)で披露する。
(繊研新聞 2014/12/04付)