文化服装学院の新学院長 教育の力で業界を元気に

2017/07/12 04:28 更新


文化服装学院 相原幸子学院長

 「売れない理由は様々ある。でも本来、いい服を作れば、服は売れるもの。個性豊かで、消費者の求めている服を作れる力を学生につけてあげたい」と話すのは、7月1日付で文化服装学院の新学院長に就任した相原幸子学院長。

 母体の文化学園には文化学園大学、文化ファッション大学院大学、文化外国語専門学校も併設しているが、90年以上の実績のある「専門学校として、他校にはできない役割を担っているのが文化服装学院。服作りの基礎から応用、流通、工芸までファッションに関わる全分野で、世界のどこにも負けない独自の教育を行っている自負がある」。

 19年に新設される見通しの専門職大学への移行を目指し、準備を進める専門学校もあるが、「一般教養など制約が多く、柔軟なカリキュラムが組めない専門職大学では、ファッションが好きで、ファッションを勉強したい人が集まる当校でしかできないレベルの高いファッション教育を行うのは難しい」。東京大学や京都大学を含む大学の卒業生や、偏差値上位大学に入れる学力の高校生も入学しており、「ファッション業界は実力社会。大学卒業資格より、プロになるための実力がつく教育を充実させたい」という。

 「学生に恵まれ、多くの卒業生がデザイナーとして活躍しているのが自慢」だ。昨年、三原康裕の東京コレクションのショーを学内の駐車場で開いた経験から、「卒業生など大勢の若いデザイナーが、日本のファッション業界を元気にしたいと言っている。これからは当校を拠点に、世界に発信する機会を増やしていきたい」。



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