エレメントルールは「バビロン」「カオス」など大人女性向けの高感度なセレクトショップを出し、親会社のアダストリアが未進出だった市場を開拓してきた。8年目の今年、創業社長でベイクルーズ出身の小松﨑睦氏(現会長)に代わり、金銅雅之社長がアダストリア常務取締役との兼任で就任した。金融機関でのキャリアに基づく財務・会計の見識と、新規事業や海外事業などで発揮してきたマネジメント力で、さらなる成長に弾みをつける。「足りないところはまだあるが、それは伸び代でもある」と語る金銅社長にこれからを聞いた。
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アダストリアの良きライバルに
――就任の所感は。
直近まで台湾(アダストリアグループの愛德利亞台灣股份)の董事長でしたが、社長を務めるのは実質初めて。背筋が伸びる思いの一方で、懐かしい感じもしています。アダストリアの時、新規事業や雑貨事業部で他社から入社した人たちと仕事する機会が多かったんです。他社の人と仕事をする点は懐かしくもあり、新鮮でもあります。
新規事業は10年に三つ立ち上げました。ジュニアブランド「レピピアルマリオ」、「アンデミュウ」に吸収した「ジュエリウム」、20代の男女向け「ナッシュダレック」です。レピピは社内公募もしましたが、主に他社から人を呼んでチームを作りました。
――色々な経験をした。
06年に銀行からアダストリアに入社した時、(福田三千男)会長から「どんな仕事がしたいの?」と聞かれて、「会長のかばん持ちがしたいです」と言ったら、色々引っ張り回してくれたんです。社長室を設置してくれて、そこからM&A(企業の合併・買収)や、トリニティアーツや香港の合弁会社の設立に関わりました。
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