ファーストリテイリングは「難民スタッフコンベンション」を開催した。ユニクロで働く難民スタッフ11人が参加し、就労に必要な日本語や基礎知識を学び、疑問や不安を共有するためのイベント。昨年から開始した。3回目の今回は直属の上司である店長やスーパーバイザーのほか、難民雇用に関心を持つ企業としてイケアが同プログラムを見学した。
11年9月から難民インターンシップを開始した。1年で数人ずつインターンとして受け入れ、現在は13人の難民スタッフが働く。このうち2人が正社員となっている。コンベンションは難民スタッフへの研修を主目的として始めた。
同社によると、コンベンションは回を重ねるうち、会社側にとって難民スタッフ特有の悩みや希望を直接聞く機会となり、難民スタッフにとっても同じ境遇で働く同士の交流の場としても機能するようになってきたという。
CSR(企業の社会的責任)担当の新田幸弘グループ執行役員はこうした取り組みについて「企業が新しい商品やサービスを生み出す際に必要なのは多様性。その意味で(難民の雇用は)良い刺激になるし、我々がそうした姿勢を持っている企業であることを、国を問わず様々な人材に知ってもらいたい」と話す。
同社は世界的に急増する難民の支援を強化している。今後、日本以外の国を含め、難民の雇用を拡大する考え。数年内に現状の13人を100人まで増やすとしている。