カケンテストセンターは、従来からの取り組みを五つの重点領域(サステイナブルな経営基盤づくり・公正な試験検査の提供・社会への貢献・環境への配慮・職員の尊重)に整理しCSRの活動を継続的に推進している。内部の整備とともに、顧客企業の取り組み支援も並行して進める。
関心が高まるCSR監査は、以前から工場監査の一環として上海エリアを中心に実施している。今後、現地スタッフの育成で監査員を拡充し顧客企業のCSRの取り組み支援を強める。
ただしまだ情報提供・啓蒙が必要な企業は多い。カケンは、19年秋に加盟したテキスタイル・エクスチェンジ(TE)、ZDHCの両組織を通じて国際的な情報を収集し、セミナーなどを通じて提供する。さらにTE加盟を機にグローバルな視点で環境・安全に配慮した商品のサポートを強めている。ZDHCへの加盟では、提携先のビューロベリタスとの連携を生かし、有害物質分析試験や廃水試験を提供していく。将来カケン自らが実施できるよう準備も進め、20年1月には環境化学分析ラボを移転拡張し有害物質分析の機能を高めている。
いずれも従来業務を拡充し新たなサービスを提供、CSRの活動をブラッシュアップする取り組みだ。
(繊研新聞本紙20年11月25日付)