YKKは、サステイナビリティーの目標を掲げる「YKKサステナビリティビジョン2050」を策定した。グローバル企業として50年までに「気候中立」(温室効果ガスの実質排出ゼロ)を達成するため、大きく五つのテーマ(気候変動、材料資源、水資源、化学物質管理、人権)で取り組む内容と目標数字を示した。
サプライチェーンなどの間接排出も含めた温室効果ガスの排出量を削減するため、そしてファスニング事業で使用される材料による環境負荷を軽減するために、30年までにファスニング商品の繊維材料を100%持続可能な素材(リサイクル材、自然由来材料)に変更することを明記した。
梱包(こんぽう)材についても、30年までにすべてのビニール・プラスチック製梱包材を持続可能な素材や回収・再利用できる形態に変更する。また廃棄物の再資源化率は30年までに90%にまで高める。
このほか、製造拠点での水使用の効率化・再利用、化学物質の使用削減、構成で安全な労働環境の維持なども自社の姿勢を鮮明にした。
「『他人の利益を図らずして自らの繁栄はない』というYKKの企業精神は、サステイナビリティーに通じる考え方であり、ソーシャルグッドな企業であるためのチャレンジを続けていく」(大谷裕明社長)考えだ。
(繊研新聞本紙20年11月25日付)