【パリ=松井孝予通信員】仏エルメス・インターナショナルが発表した25年7~9月の売上高は、前年同期比10%増(為替一定ベース)の38億8100万ユーロだった。上半期の9%増を上回り、通期でも堅調な成長を維持した。為替の影響を除いた連結売上高(1~9月累計)は119億1600万ユーロで、9%増(為替換算後は6%増)。
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地域別では、日本が14%増の4億ユーロ。他の欧州ラグジュアリー企業は前年の訪日旅行客消費の反動減が表れたが、ローカル顧客に支えられ堅調を維持した。アジア太平洋(日本除く)は6%増で、中国を含む主要市場で顧客の厚い支持が成長を支えた。追加関税の影響が懸念された米国市場は14%増の7億ユーロ。欧州も10%増と安定している。
部門別では主力のレザーグッズ&馬具が13%増の17億ユーロと成長をけん引し、プレタポルテ&アクセサリーは7%増、シルク&テキスタイルは4%増だった。香水&ビューティーとウォッチの両部門は減収だった。為替のマイナス影響は2億5400万ユーロ。