香川シームレスの国産ストッキング

2015/06/29 07:25 更新


 ストッキングの香川シームレス(香川県丸亀市)は15年秋冬物で、自社ブランドの「レッグー」をグレードアップした「レッグー・プレミアム」を発売する。レッグーが1足500円中心なのに対し1000~1300円とする。

 秋冬物は、吸湿発熱性と段階着圧機能のある「ヒート」、黒の原着溶着タイプで上質な黒を追求した「ブラック」を打ち出す。ヒートは透け感のある50デニールから、80、120、180デニールまで、ブラックは20、50、80デニールの計7品番。全般にプレーンストッキングの流れが続いていることから、全て無地する。パッケージはシックなデザインにする。

 メード・イン・ジャパンを前面にアピールし、国内だけでなく、韓国や中国など海外市場での拡販も進める。同社は中国では14年秋冬物から福建省の代理店経由で現地販売を本格化しており、15年春夏物では10万足近い販売実績をあげた。海外販売は、新ブランドのほか、肌側をパイル状に仕上げた「ウォームパイルタイツ」などの新商品も加え、前期に比べ倍増以上の1億円を目指す。

 同社の15年3月期売上高は25億円強。その前の期は27億円だったが、綾歌工場を24時間操業にした一時的理由によるもので実質はほぼ前期並みの業績を確保した。50周年を迎える今期も25億円を計画し、4、5月はほぼ計画通り推移している。

 香川シームレスは国産ストッキング中心だが、靴下を主とするグループ会社で輸入比率の高いレガルトは円安で収益が厳しい。組織面では、4月に靴下製造のケーアイとレガルトを合併し、製版一体の新生レガルトに変えた。小売店を展開するピエドもレガルトに合体し、ピエドにはネット販売のみを残す。

 小売店舗は収益性のある2~3店舗に絞る予定だ。商品政策では極端な低価格品を抑え、レッグー・プレミアムなどをはじめとして単価アップを図っていく。免税店、ドラッグストアなど新規販路も強化する。



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