全ての人がファッションを楽しめる世界へ――ゾゾと、服のお直しサービス「キヤスク」を運営するコワードローブは8月10日、「ゾゾタウン」上でファッションブランドがインクルーシブ(包括的)ウェアを受注販売できるサービス「キヤスクウィズゾゾ」を始めた。DX(デジタルトランスフォーメーション)化したゾゾの生産背景とキヤスクで培った知見が生きる。
(中村維)
最初から着やすく
キヤスクは、コワードローブの前田哲平社長が22年に立ち上げたオンラインのお直しサービス。病気や障害などで着る服の選択が狭まりがちな当事者800人超にヒアリングし、延べ300人以上に提供してきた。その中で「直して着られるのもうれしいが、最初から着やすい服があればもっとうれしい」との声も聞かれた。しかし、障害の種類や程度により悩みは様々で、実現には膨大なデザインやサイズの幅が必要だ。「在庫の問題を考えると難しい。いい方法はないかと思っていた」(前田社長)。