《服を売ろう》「オリジナル性」が活躍するシーズン
「オリジナリティーのある商品が活躍し、ベーシックの淘汰(とうた)が進むシーズンになるのでは」と話すのは、マッシュホールディングスの近藤広幸社長。同グループでは、ビンテージテイストを特徴とするレディスブランド「リリーブラウン」の8~9月既存売上高が前年同期比29%増と大幅に伸びている。
リリーブラウンの多彩な色柄や装飾性、個性的なスタイリングは「ベーシックブームの逆風も受けたりもしたが、おしゃれな人たちは改めて、周りの人とは違うオリジナリティーある服を求めている」とみる。一時期、90年代をテーマにしていたが、今春夏以降は「60~80年代のビンテージテイストに原点回帰し、その時代のデザインを勉強し直した」ことが売り上げ回復につながった。
一方、ネクストベーシックをコンセプトとする「ミラオーウェン」は、買いやすい価格ながら上質な服をどう店頭で伝えるか試行錯誤した末、直近の販売に手応えを得ている。「既存のベーシックブランドの中でも強いものは強く、その一方で淘汰されるブランドも出てくるだろう」