「直近の5年と、1981年からの30年間(10年まで)を比べた東京の月別平均最高気温では5月が突出して高い。その差は2.4度」。そう話すのは、〝気温マニア〟であるアイランドユニヴァースの村山幸三社長。「冬春・夏秋」というシーズン区分が話題になっているが、背景には早くて長くなった夏が影響しているようだ。セール期を含めると夏物の商売は実に5カ月間に及ぶ。夏が春と秋の一部に侵食し、シーズンを伸ばしている。
(永松浩介)
工夫が試される
地球温暖化の影響もあり、81年からの30年間と過去5年間の比較では、12月を除いて気温は上昇している。とりわけ顕著なのが春と夏。過去10年間と比べても、0.6~0.9度上昇している。同社も「スプリングコートは売れなくなり、企画点数も減らしている」。その代替となったのが、Gジャンやニット。大型連休前に投入していた七分袖のジャケットも3月上旬に早まるなど、ひと月半ほど前倒しになった。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!