柏木です。前回の続きです。
昨年日本を訪れた外国人客数は計836万8000人で、上位は
1位韓国204万人
2位台湾147万人
3位中国143万人
4位香港48万人
(JNTO調べ)
人数は韓国が首位ですが、人口に占める訪日客数比率だと、
台湾6.3%
香港6%
韓国4.2%
中国0.1%
台湾がトップです。中国は0.1%で、、対日感情云々以前に日本のファッションやカルチャーについての平均的な知識は薄そうです。一方、台湾ではたとえば、日本のファッション誌ならだいたい普通に買うことができますし、訪日客数の人口比で見ても、日本への興味関心を持つ人が他のアジア都市と比べて多いと言えそうですね。
次に、ビッグマック指数(ビッグマック1個買うのに、どれくらい労働時間がかかるか)をアジアの各都市で比べると‥
香港10分
台北15分
ソウル17分
上海29分
北京34分
ちなみに東京は9分。ほぼ東京並みの香港には劣るけれど、中国の都市部よりは余裕のある購買力を持っているのが台湾ってところでしょうか。
購買力がある程度あって、日本のファッションに関する知識も興味も高まりつつある。しかも最近は規制緩和が進み、海外ファッション企業の進出のハードルも下がっている。さらに中国語圏なので、中国進出を見据えた人材育成にも期待が持てる。
以上が、台湾がセレクトショップにとって海外(とりわけアジア)進出の取っ掛かりのマーケットとして、ねらい目と感じた理由です。
ちなみに今回、ビッグマック指数で比較を試みておいて何ですが、台湾料理は文句なしに旨かったです。
(写真提供=ビームスの日高さん)
「蛋餅」(クレープ状の生地を薄焼き卵と焼いて、ベーコンとかハムとかフレーク状の魚の身などを巻いて食べます)
手前から「魯肉飯」(甘辛く煮た豚挽き肉のぶっかけ飯)、「魚丸湯」(魚のすり身ボールを入れたスープ)など。
ではまた。
かしわぎ・まさゆき 20余年にわたり、川上から川下まで取材をしてきた記者が1億コ(自己申告)のネタから選りすぐりを披露します。編集部記者。92年入社、大阪支社で商社など川上分野とアジアを長年取材。02年に東京本社転勤、現在、セレクトショップや外資系チェーン店などを担当。統計資料なども司るデータ番長