英国の革製品とウエアのブランド「J&Mデヴィッドソン」の創業者でデザイナーを務めるジョン&モニク・デヴィッドソン夫妻に聞いた。
――業績が順調に伸びている。
ジョン: 日本は円安だが、安定した成長を維持している。30周年を迎えてブランドも成熟し、主力のバッグで定番も育ってきた。同時にシーズンごとに十数型は新デザインを投入しており、長年のファンと新規客の双方が取り込めている。
モニク: 「再訪」と私たちは呼んでいるが、定番も毎回同じものではなく、シーズンごとに見直し、素材やサイズなどをトレンドやニーズに応じて変化させ、バリエーションを付けている。「ノームコア」という言い方がはやる前から、長く使える良い物を作り続けてきたことが支持につながっていると思う。
――今秋はラグジュアリーラインを発売する。
モニク: ロンドンと日本の旗艦店に限定して、デイリーなウエアの既存ラインとは別に、パーティーシーンなどで使えるドレスなど12型をカプセルコレクションとして発売する。バッグが映えるウエアがあってこそ、バッグが売れると思うから。
ジョン: (八木通商と組んだ)10年前から、特別感のある、息の長いブランドとして続くことを目指してきた。今もそれは変わらないが、当時より、規模も大きくなり、もはや自分たちがニッチという意識はない。今後、パリや米国でも旗艦店を出し、大手にも引けを取らない真のラグジュアリーブランドを目指す。