中川政七商店は国際認証のBコーポレーション(Bコープ)を取得し、来年から工芸の循環プロジェクトをスタートする。
Bコープは社会や環境に考慮した公益性の高い企業に対する米国発のサステイナブル認証制度。ガバナンス、コミュニティー、エンバイロンメント、カスタマーの五つの評価基準のうち、特にコミュニティーで製造小売業と産地支援事業の両輪、地域とともに暮らしを豊かにするというビジネスモデルが、またワーカーでは「日本の工芸を元気にする!」というビジョンに対して全社員が目的を共有している点が評価された。
これを受け〝つくる〟だけでなく、工芸の限りある自然資源と向き合い、使い終えたものをどう循環させるかを見据えた仕組み作りに着手する。使用されなくなった自社商品を回収、修復、再流通させ、その利益の一部を作り手や原材料に還元する「〝工芸のしまい方〟を考える循環プロジェクト」を26年1月下旬に始める。金継ぎや染め直しなどの直して使い継ぐ日本文化の仕組みを重ね合わせて、陶磁器の循環から取り組んでいく。