ファッションジャーナリストの草分けとして業界に貢献
デザイナーの森英恵さん 大切な人を失って惜しい気持ちです。モデルをやっていらしたし、海外生活も送っていたせいか、スタイルのあるかっこいい方でした。70年代、私がパリで発表していたころ、仕事場を颯爽(さっそう)と訪れてくれたことがありました。その姿はとてもきれいで、同時に温かい人でもありました。日本の服飾界がスタートしたばかりの頃を共に過ごした仲だったので、お互い頑張りましょうねという気持ちを呼吸で感じあっていたように思います。
ファッション評論家で姪の日置千弓さん 常に何かをやりたいという意欲と好奇心のある人でした。85年にアシスタントを始めて以降、仕事を手伝うなかで、計画的にものごとを進めるまじめな姿を見てきました。仕事も趣味もやるとなったら徹底的でした。年をとってからも雑誌の連載を自分で打診してスタートさせたり。6月に具合が悪くなってからも、病床で原稿の校正をするなどぎりぎりまで仕事をしていました。