J・フロントリテイリングの大丸松坂屋百貨店が品揃えや運営を支援する上海新世界大丸百貨が5月15日、グランドオープンした。中国側の強い要望でラグジュアリーブランドを導入する一方、マーケティングに基づいて若い世代の獲得も狙った「新・高級百貨店」が船出した。激戦区上海で勝ち抜くために掲げる武器が「日本流の販売サービス」。全館で約2200人の従業員に浸透させ、新たに加わる人にも徹底させられるかが試金石となる。(上海支局)
上海新世界大丸百貨は中国国営企業の上海新世界などが出資し、大丸松坂屋百貨経営諮詢上海がコンサルタントとして関わる。当初の開業予定から大きくずれ込み、今年1月1日の開業予定に工事が間に合わず、春節(旧正月)前の2月8日のソフトオープンにこぎつけた。その時点でブランドは80%に満たず、2階と地下2階のほとんどが開いていなかった。客用トイレも未完成だったため、積極的な販促もかけられなかった。そこで5月のグランドオープンまでを「試営業」と位置づけ、販売員を教育する時間に充てた。
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