マネキン企業が新機軸 新たな取引先の獲得を目指す

2019/06/18 06:26 更新


 マネキン・ディスプレー企業の展示会が相次いで開かれた。アパレル売り上げを伸ばしにくい中、ヘルス、スポーツ分野への活用とともに、消費者のリアル体験の向上、滞在時間を伸ばすための新たな空間演出ニーズ取り込みを狙う。

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 吉忠マネキンは開発を続けていたマネキン「ヴィヴィアン」を5体揃え、マネキン活用拡大を本格提案する。ヨガやランニングなどのポーズをほどよく筋肉のついた体形で女性らしく表現。ドゥーよりも健康志向やカジュアル分野での使い方を想定しており、同社にはこれまでなかったスポーツ系となった。

 レディスでも新たなマネキンの開発を継続しているが、旧品と置き換えられるため、売り上げ増は見込みにくい。新スポーツ系のマネキンスタイルで積み増しを狙う。ヴィヴィアンに合わせる什器「メッシュ」も開発して需要増を目指す。

健康的な女性を表現する「ヴィヴィアン」(吉忠マネキン)

 彩ユニオンは大型什器「フレームワーク」にはめた壁に、マネキンの腕などをマグネットではってみせた。商品などを乗せるもので、商業施設の共用部を提案の場にすることを想定する。

 商業施設は、買うだけでなく、〝過ごす場〟としての役割を強めており、見せる場への活用、休憩スペースなどの共用部の環境整備に力を注ぐ。

 そのためフレームワークの機能充実のほか、パーテーションしながら奥の売り場全体が見渡せるデザイン什器「ムーク」を開発することを含め、多様な仕切り方を打ち出した。

 展示会の案内も電鉄系や不動産系のディベロッパーなどに広げており、新たな取引先の獲得を目指している。

マネキンの部分を使い服飾雑貨などを見せる(彩ユニオン)


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