20~30代向けレディスブランドの16年秋物は、スエード調やフロッキー、ファーなど表面感ある素材によるレトロなデザインが多い。色はテラコッタなど暖色系。昨年、業界全般に苦戦したコートは、秋からしっかり提案するところと、冬展に比重を置くところに分かれた。
アルページュの「アプワイザー・リッシェ」は、70~80年代のスタイルを推す。オレンジ、テラコッタ、スモーキーピンクなどのカラーや、スエード調素材が特徴。ロングボトムとバランスの良いライダーズジャケットやブルゾンも、柔らかなカラーで女性らしく見せる。
ワンピースやスカートは同素材のベルトでウエストマークする。春夏の店頭で肩開きのブラウスが好評なため、秋はニット素材で提案する。コートは、チェスターコート(4万2000~4万5000円中心)に加え、ボアとのリバーシブルのフェイクムートンコートなどを企画した。アウターは先行受注会で実績が高いことから、今年も型数多く揃えた。
ヒロタの「ノエラ」は、リラックス感のあるフェミニンスタイルに、クラシカルな雰囲気を加える。フロッキープリントの花柄スカートなど得意の花柄アイテムを軸に、ライダーズジャケットやブルゾンといった辛めのアイテムとのミックス感を出す。キャミソール、同素材のボウタイ、カットソートップの3点セット(9500円)や、バックデザインが凝ったニットトップとリバーシブルスカートのセットアップなど、着回しのきくアイテムも充実する。バッグやシューズはファー使いが多い。