体験型複合施設エキスポシティ開業

2015/11/18 06:22 更新


 三井不動産は19日、大阪府吹田市の万博記念公園に大型複合施設「エキスポシティ」をグランドオープンする。全国的にSC間の競合が激しくなるなか、「物販だけでは生き残れない」として、体験型の施設作りをさらに進めた。基本商圏は車60分圏内だが、「関西中、日本中から来てほしい」としている。

 「ビームス」を出店したビームスの設楽洋社長は都心型業態にした理由について、「東京で言うと、ちょうど豊洲のような立地で、比較的暮らしに余裕のあるファミリー層が多い商圏。近隣には大学も複数あり、学生の来館も見込める」と商圏特性に期待する。別の服飾雑貨店も「梅田に出る必要がないくらい店舗、施設が揃っている。飲食を含めて通常のSCより質の高い店が集められている」と評価する。

 万博記念公園は70年に開催された大阪万博の跡地。その後、活用された遊園地が09年に閉鎖されていた。菰田正信社長は完工披露のあいさつで「国内外から多世代が1日楽しめる環境を作り、SCを超える、日本を代表する観光資源として、45年前の感動を呼び起こさせたい」と述べた。

 施設開発のテーマとして「土地の記憶の継承」を掲げ、施設外観は周辺の自然に溶け込むアースカラーを基本にして、屋外空間にはパビリオン風にエンターテインメント施設を配置した。

 周辺は交通量の多いエリアでもあり、公共交通利用促進など渋滞対策を最大限講じ、車利用55%(同社既存SC平均70%)、車以外45%(同30%)の来店を見込む。自然体感型施設「オービィ大阪」は16年初めに、日本一の高さとなる大観覧車「レッドホース・オオサカホイール」は16年春に開業の予定。



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