まだ小規模だが成長が続き、「エクセル」（表計算ソフト）を使った商品管理では「もう限界」――。そんな専門店に向けてジェイモードエンタープライズが、クラウド型販売在庫管理システム「PocoPoco」（ポコポコ）の提供を始める。低額の月額利用料で導入・利用でき、スマートフォンやタブレット端末で外出先から在庫確認も可能。１９００店での導入実績がある「ファッションマネージャーワールドワイド」（FMWW）のノウハウを生かし、直感的に操作できるのも特徴。メーカー・卸の販売管理にも使える。
「とにかくシンプルな仕組みで、色・サイズ別に売り上げ・仕入れ、ロケーション管理もできる」ことが開発の眼目。導入もアカウント登録のみで、初期費用も必要ない。要望があれば、エクセルデータを有償で入力するサービスもある。月額利用料はスタンダード版（5店舗まで）1万円。起業3年目までは1000円で提供する。プロフェッショナル（6～10店舗程度）はデータ量に応じた従量制。無料アプリをアップルストアで提供し、サーバー登録しなければ無償で、その直感的な操作をお試しすることができる。
年内には、グループウエアの機能も加え、担当者別のスケジュール管理から納入情報の入力・確認もできる。さらに、同社がシステム開発した展示会受発注システムとも連携して、消費者・企業向け双方の販売モールを設けることも計画している。各企業の在庫データをクラウド上に上げれば、ウェブを利用した販路開拓の可能性も開ける。
FMWWはSPA（製造小売業）向け、導入経費も小規模専門店には合わない。数が多いこれらの企業に、ポコポコで「ネットワークを作り」「FMWWを活用できる企業に育つ手伝いをしたい」という。年内に300社への導入を目指している。
