安泰ニットの子会社、ニット工房(大阪市、電話06・6956・9889)は10日、ポロシャツのオーダーメードサイトのシステムを刷新してオープンする。デザインや生地、色、サイズを細かく指定できるほか、3D画像で全体イメージの確認が可能となる。メーカーならではの生産設備や技術を生かしたサービスで、消費者に加え、代理店として百貨店や専門店など企業にも訴求する。
同社は百貨店や量販店向けなど国内アパレルのOEM(相手先ブランドによる生産)を主力とするニットメーカー。一部商品を除き、鳥取などにある自社工場で生産する。今年は鳥取県から県産品に与えられる「鳥取物がたり」の認証を受けるなど、メード・イン・ジャパンや職場環境を重視したものづくりが特徴だ。
サイトでは、綿鹿の子やシルク天じく、ヘリンボーンなど様々な素材・織り編み組織の生地約30種類、色違いを加えると160種以上を揃えた。生地や柄のほか、襟や袖口の形、タックの有無、刺繍、ボタンなど細かく選択が可能。サイズはS、M、L、LLの4種類だが、入力すれば胸囲や腕の長さなど個人に合わせた設定もできる。価格は1万2000~5万円で、3週間以内に手元に届く。
同社は10年前から同様のサイトを運営してきたが、このたび3D対応にシステムを改変。360度すべての角度からもデザインが確認できるようになった。スマートフォン対応で店頭などで気軽に提案できるとして、百貨店や専門店など代理店も募集する。「自分だけの洋服を手軽に作れる究極のOEM。素材やサービスの幅を広げて提案していきたい」(大坪武彦社長)として、婦人シャツやカジュアル服にも広げる考えだ。