京都丸紅が協業きものブランドを相次いで立ち上げた。既存顧客に加え、若い世代など新規客の獲得に力を入れる。
きものブランド「里穂のきもの」はブルーミングエージェンシーと提携し、女優の牧瀬里穂さんと協業、商品化した。8月21日からきもの大手小売店のさが美が全国の店舗で販売を始めた。キーワードは「目立ち過ぎない華やかさ」。第一弾として付け下げを作った。牧瀬さんが好きだという古典的な更紗模様を配した商品を揃える。着物好きに加え、30~40代の新規顧客を開拓する。
付け下げ・袋帯セットは18万円(誂え仕立て代を含めた本体)で、きもの、袋帯それぞれ4柄各1配色。紋紗羽織は10万円(仕立て代は別)で羽織は1柄1配色。付け下げに続き、他アイテムでの商品展開も予定する。
さらに若い層を狙うブランドも仕掛ける。モデルエージェンシーのディネアンドインディーと提携し、女性誌などで活躍するモデルの玉城ティナさんと協業するのは「玉城ティナ×キスミス」。
玉城さんは女子中高生をはじめ10~20代女性からの人気が高い。合繊プレタ振袖とゆかたを作った。レトロポップなデザインが特徴。絵羽振袖は「椿と鶴」「牡丹に貝桶」など6タイプ(13万円など)、小紋振袖はモダンさを取り入れたマーガレットとバラの4タイプ(6万8000円)に加え、4万8000円の低価格ラインも「亀甲」など6タイプを揃える。若い女性に向けて成人式やパーティーなどに向けたシリーズとして打ち出す。
女性向けプレタゆかたは12柄各2配色の24タイプ揃え、1万円。全国の百貨店、ナショナルチェーン店、きもの専門店、ネットショップなどで販売し、合繊プレタ振袖は8月から、ゆかたは来年4月頃から販売を始める。
京都丸紅は若い女性へのアピールを強めている。今年に入りアイドルグループとの協業やクロスカンパニーと協業した「アースミュージック&エコロジー」のきものシリーズも始めた。