三菱商事ファッションはこのほど、赤外線カメラによる透過撮影を防ぎやすい素材「ディアシールド」を開発した。独自加工ブランド「ディア」シリーズの7番目として、水着用途に向けて供給する。すでに15年春夏で大手量販店への供給が決定しており、16年春夏向けから拡販に乗り出す。
ディアシールドは、繊維の芯部に赤外線を吸収する特殊ポリマーを練り込むことで、赤外線カメラによる透過撮影を防ぐ。糸段階だけでなく、編み工程でも工夫を凝らすことで、機能性を高めた。水着市場で、赤外線カメラによる透過撮影への対策が課題となっていることに対応したもので、国内で編みや加工を手掛け、中国で縫製する。
三菱商事ファッションは、ディアシリーズの開発を推進しており、発熱の「ディアファイバーボール」、撥水(はっすい)の「ディアマジック」「ディアマジック・ダイレクト」など、機能やコンセプトを設定し、市場に投入してきた。ディアシールドの切り口は「安心・安全」で、水着用途での広がりを見込んでいる。