三越伊勢丹は15日、夏のクリアランスセールを開始した。伊勢丹新宿本店は開店前に約7000人(前年約6500人)が並び、開店時刻を15分早めた。セール品とプロパー品を組み合わせた盛夏物のまとめ買いが目立った。
百貨店のセール開始時期はそごう・西武が1日から、高島屋、阪急阪神百貨店が8日から、と分散化した。各社とも「セールは年々、短期集中型になっている」と正価品の比重を高めて売り上げを底上げする戦略を強める。
伊勢丹新宿本店は7月売り上げに占める正価品の比率が5割を超える見通し。全館のセールはほぼ1週間で切り上げる。1~21日に投入している独自商品「MIクオリティ」は、数量で前年同期比30%増、金額で40%増を計画する。価格政策を従来の廉価品ではなく、プライスライン(最多販売価格)とその上位に転換し、グレード、テイストを高めた。セール期の正価品販売で、「これまでにない新しさで価値を出す」と需要を創出する狙いだ。