【知・トレンド】《データを読み解く》
帝国データバンクの大阪府本社移転企業調査によると、05年から14年の10年間で、転出社数が転入社数を上回る、転出超過の状態が毎年続いていることが分かった。
10年間で都道府県を越えた本社移転が判明した企業は、全国で2万1060社となった。そのうち大阪府に転入、転出した企業は3947社と、全体の約2割を占めた。転入した企業は1523社で、最多は05年と12年の164社。転出した企業は2424社で、最多は06年の284社。転出超過数は近年減少傾向にあるが、依然として転出企業の超過が続いている。
転入元、転出先を都道府県別に見ると、兵庫県からの転入が547件(構成比35・9%)、転出が843件(34・8%)と最多。次いで、東京からの転入が287件(18・8%)、転出が358件(14・8%)と続く。業種別では、転入、転出ともに、サービス業と卸売業が多かった。企業や人口の首都圏一極集中が続く一方で、低迷・衰退しつつある地域経済の活性化が急務となっている。
■大阪府本社移転企業調査 05年から14年の10年間で、該当企業を同社データベースから抽出、分析した。