エクスチェンジコーポレーション(東京)が提供する「paidy」(ペイディー)は、メールアドレスと携帯電話番号だけで簡単に決済できる新しいサービスだ。クレジットカードが無くてもクレジット決済と同じように、すぐに商品を受け取れ、分割払いもできる。非クレジット決済が4割を占めるという日本のEC(電子商取引)にぴったりのサービスだ。
ペイディーでは、当月分の買い物の支払いを月末にまとめ、翌月初めに請求メールが届き、10日までにコンビニや銀行ATMなどで支払う。利用者がクレジットカードを持っていない場合や、ウェブでクレジットカードを使いたくない場合でも、クレジット決済と同様の支払いができる。分割払いもできるため、EC事業者は客単価の向上が期待でき、まとめて請求することから、購入件数の増加も見込める。利用者には手数料はかからず、EC事業者も初期費用・月額費用は無料、3%の決済手数料のみで済む。
ペイディー利用の流れはこうだ。利用者がECサイトの決済画面でペイディーを選び、メールアドレスと携帯電話番号を入力する。この組み合わせがIDとして使われパスワードもいらない。初回のみSMS(ショートメッセージサービス)で本人確認をする。一括払いならすぐに審査に入り、分割の場合は年収、生年月日などの情報を入力。数秒の審査で支払い手続きは終了する。
審査を通らなかった場合は自動的に決済手段選択画面に戻り、ECサイト側が連絡を取る必要はない。支払いはペイディーが100%保証し、面倒な返金処理の代行や未払いの回収もしてくれる。利用者も事業者も「簡単に気持ちよく使える」サービスだ。
14年8月からサービスを始め、アパレルや雑貨などのECサイトで採用されている。急成長ぶりが注目されるファッションサイト「フィフス」(コードシェア運営)も5月から導入した。利用者のリピート率がクレジットカードや代引きより高い傾向が早くもみえてきたという。