スマイルズ(東京)は8日、京都・祇園新橋に、セレクトのリサイクルショップ「パスザバトン」の3店舗目をオープンした。同業態としては初めて飲食スペースを併設し、京都の伝統工芸との協業商品を開発するなど、地元客も観光客も楽しめる店作りを意識した。
祇園新橋は重要伝統的建造物群保存地区で、洗練された町家が立ち並ぶ。京都市が「祇園新橋の新たな魅力を創る」「京都の文化を世界に発信する」をコンセプトに、建造物を活用する事業者を募集。共感した同社が応募し、複数企業の中から選ばれた。
小川沿いにある築120年の2階建ての町家を、インテリアデザイナーの片山正通氏がリデザインした。古い瓦をモダンに重ね合わせたディスプレーや、畳の上にステンレスの什器を置くなど、古さと新しさが混ざり合った空間となった。
売り場面積は225平方㍍。個人が出品したリサイクル品や、世界中で買い付けたアンティークに加え、伝統工芸を取り入れたオリジナル商品や、お土産に適した商材も揃える。西陣織の細尾と作った椿モチーフのコサージュ(9000円)や、金網つじの端材を編み込んだ缶バッジ、豆菓子とセットになった和食器など。リサイクル品はきものも扱う。「オープンがスタート地点。様々な人に出品いただくことで店作りに参加してもらい、楽しんでもらえる店にしたい」と遠山正道社長。
飲食スペース「お茶と酒たすき」では、富士山の天然氷を使用したかき氷や、お茶をベースにしたオリジナルカクテルなどを揃え、午前4時まで営業する。