伊スローウエア、小売出店増やし成長
2015/10/15 06:22 更新
イタリアの「スローウエア」が海外市場でのビジネスを伸ばしている。パンツ、ニット、シャツ、アウターの専業メーカー4社からなるブランドで、卸売りに加え、10年から出店を増やし、5年で海外市場とイタリア国内の売上高の比率を逆転させた。卸売りと並行して出店を拡大し、5000万 ユーロ の売上高(15年見通し)を今後5年で倍増させる考えだ。
スローウエアはパンツの「インコテックス」、ニットの「ザノーネ」、シャツの「グランシャツ」、アウターの「モンテドーロ」で一つのメンズブランドを構成するプロジェクト。それぞれのブランドをイタリアのほか、海外にも販売している。
ブランドを構成する各メーカーが、自社ブランドの生産以外に行っていた欧米有力ブランド向けのOEM(相手ブランドによる生産)取引をやめたのをきっかけに、スローウエアの小売店を直営、FCで増やすことにした。
これまでにフランス、イタリア、日本、韓国、ベイルート、ニューヨークなどに25店を出してきた。
同時に卸売先も有力専門店1000社に絞ったが、出店した主要市場で、メンズのトータルブランドとしての認知が高まったことで卸売りも伸びた。5年間、2ケタ成長が続き、15年の売上高はOEMを停止する前と同じ規模にまで戻した。
今後も卸と小売店の両面でビジネス拡大に取り組む。現地市場の有力専門店と組み、FC形式でメキシコ、オーストリアのウィーンに出すほか、現状2店ある日本でも来年、もう1店を出す計画だ。