東京ガールズコレクションの商標権を15年6月に取得したディー・エル・イーの子会社、トーキョーガールズコレクション(椎木隆太社長、以下TGC)は、中国で女性向けファッションECサイトを運営するハイファッショングループ(林清華CEO=最高経営責任者)と業務提携した。同グループのECサイト「明星衣」を活用し、日本のファッションブランドや化粧品などを中国市場で販売する「日中ファッションハイウェイ構想」を進める。
16年1月を目標に、同サイト内に「日本館」を立ち上げ、両社で共同運営する。日本のファッションブランドや化粧品、健康食品、雑貨類を販売する予定だ。TGCがハイファッションと日本ブランドとの間に入ることで、ブランド側の不安を払拭{{ふっしょく}}する。「国内での中国人観光客の爆買いが注目を集めているが、ECで中国国内でも日本製品への需要を満たす。各ブランドやメーカーが気軽に使えるようなプラットホームにすることで、業界全体に貢献していく」(椎木社長)ことを目指す。
中国では年々EC売上高が伸びており、国外からのEC販売に限っても「18年までに20兆円の市場規模になる」という試算もある。「日本のアパレルメーカーの中国進出は、これまでは実店舗が中心だった。しかし、中国国内のEC利用率はどんどん高まっており、特に若年層でその傾向は顕著だ」と林CEO。
日本館は、立ち上げ時には30~50の日本ブランドの導入を目標にする。16年の売り上げ目標額は5億元(約100億円)、3年後に30億元(600億円)を目指す。導入ブランドは未定だが、春夏物で4000~6000円前後のブランドが対象。
日本ブランドの認知向上のために、ハイファッションは16年に42億円の販促費を投入する予定。16年3月の東京ガールズコレクションを中国で生放送し、同時にサイトで商品を買えるようにするなど、「TGCと組み、日本文化を発信することで日本のブランドを売っていく」(林CEO)考え。