東レと、不織布製造世界最大手のフロイデンベルグは、共同で日本バイリーンの買収を発表した。10日から日本バイリーン株の公開買い付けを行い、最終的に出資比率をフロイデンベルグ75%、東レ25%として、日本バイリーンは上場廃止される。
フロイデンベルグはグループの営業管理会社、フロイデンベルグエスイーを通じて日本バイリーンの株式33・4%を保有する筆頭株主。同じく東レは17・5%を保有する第2位株主。
買収によって、フロイデンベルグは不織布やフィルター事業で日本バイリーンとの統一的な戦略を持ち、マーケティングや製品の共同開発、投資を進める考え。成長市場のメディカル資材、バッテリーセパレーター、フィルム製品、自動車用途などの不織布で新規客や新規用途開拓などを共同で行う。
東レは、ファイバーの供給・開発を通じて支援する。国内における戦略的パートナーとして、日本バイリーンの人事戦略や労働衛生・安全・環境、IT(情報技術)戦略等の助言を行う。
公開買い付けはフロイデンベルグエスイーの100%子会社、FTホールディングスを通じて行い、買い付け資金としてフロイデンベルグが101億円、東レが33億8000万円を出資する。買い付け期間は8月10日~9月24日、買い付け価格は1株1200円。発行済み普通株式の全てを取得できなかった場合は、臨時株主総会を経て手続きを進める。