UAグリーンレーベル、初の路面店

2015/09/28 06:00 更新


 ユナイテッドアローズは20日、「グリーンレーベルリラクシング」自由が丘店をオープンした。初の路面店だ。広域集客の見込めるSCで店舗数を増やしてきた業態だが、自由が丘店では、地元住民に焦点を当てた店作りがポイント。目指すのは「グッド・ローカル・ストア」だ。

 自由が丘店は「路面立地での商売の実験店」の位置づけだ。店舗面積は385平方㍍。既存店の平均的な大きさと変わらない。だが、仕入れ商品の比率を通常の20~25%より高い30~35%にした。

 メンズのドレスコーナーでは丸の内などごく一部の店でしか扱っていないイタリアのブランドも並べ、「チャーチ」、「リビルド・バイ・ニードルズ」など、既存店でも扱っている仕入れブランドより1・5~1・8倍程度価格の高い、自由が丘店限定のブランドも置く。

 オープン前後には、地元住民や自由が丘に縁のある人たちを対象にした販促を行った。ハロウィーンやクリスマスなどの機会に来店客を対象にしたイベントも企画する。品揃えもイベントも、交通量の多いSCとは異なる立地で、地元住民を顧客として捉えるための仕掛けだ。

 グリーンレーベルリラクシングは、98年に1号店を出し、99年から本格出店に乗り出した。オリジナル商品の比率が高く、「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース」など同社の他の主力業態に比べ、価格帯もリーズナブルで、幅広い客層に向けたストア業態と言える。

 9月末時点で66店があり、10、11月にかけてさらに2店出す。店舗数はユナイテッドアローズの各ストア業態の中で最も多い。ただ、出店拡大を続ける上で、既存店の活性化やSC以外の出店立地の可能性も考えるべき段階にもきていた。

 このため今後は、既存店、新規出店のそれぞれで、店舗ごとの個性や立地に応じた品揃えや販促も視野に入れる。自由が丘の路面店は、地元のニーズに根ざした店として定着を目指すと同時に、個店の個性をいかに演出するか、ノウハウを学ぶ店にする考えだ。

地元住民のニーズに合わせた品揃え、店作りで新たなノウハウ蓄積を狙う
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