新興の婦人服メーカー、アンドサーチ(東京)が急成長している。売れるという口コミが広がり、取引数は専門店約50軒と増加した。実需期に引き付けて、毎月展示商談会を開いていること、専門店の〝大人化〟に合わせて企画対象は30代を意識していること、参考小売価格が2900~3900円と値頃であることが強みだ。
同社は14年9月に設立。15年3月から実質的に事業を開始、初年度半年間の売上高は5億円だった。16年8月期は14億~15億円を見込む。
布帛やカットソーのトップとボトム、ニットがメーンで、ブルゾンなどの中衣料の扱いはごく少量、コートは扱わない。同社は毎月、自社ショールームで展示商談会を開き、約100型のサンプルを見せる。同業他社は受注数が少ない型を本生産しないこともあるが、同社は1型80枚から生産可能なため、「全型を本生産するという安心も評価されている」(安藤裕之社長)と見る。
納品は受注から約1カ月後。完全受注生産のため、期末在庫はゼロ。追加受注を見据えたストックは、最大5型、1型100枚程度にとどめている。
16年春物はウエストタック入りブラウス、ワイドパンツが売れた。月に約10万枚を販売。追加を含めて2万枚生産する型もある。
人員体制は、デザイナーが2人、営業が3人、生産管理が1人、経理が1人。来期から物流に2人が加わり、9人になる見込み。