メルボメンズウェアーの「麻布テーラー」は新店の効果により新規客の来店が増え堅調だ。今春にオープンした東京の虎ノ門店は想定以上の新規客の来店があった。この間の新店は集客力のある好立地への出店が中心のため、新規客の獲得に成果を上げている。
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28店目となった虎ノ門店は地下鉄の虎ノ門駅や霞ケ関駅から歩いてすぐの利便性の高い、ビジネスマンが多い立地で、売り場面積も都内最大級の広さがある。「ベテランスタッフによる接客によって新規客からリピート客になる比率も高いため、来年、再来年の売り上げの伸びが期待できる」と岡野真二社長。

2年前にオープンしたKITTE丸の内店は、駅直結の商業施設内のため、来店のハードルが低くふり客も多い。獲得した新規客を最寄りの店舗に送客することでリピート率を高める。店舗スタッフを4人から7人に増員したことで、売り上げも伸びている。「さらに増員すれば伸びる余地は大きい」とみる。都内では他の商業施設から出店依頼も増えており、同業態のブランドイメージに合う立地を厳選して出店する考えだ。
前期は店頭売り上げが想定を上回り堅調だったため、予想通りの利益を確保できた。生産会社のメルボ紳士服工業が賃上げしたため、人件費など経費増で若干の赤字となったが、今期はエントリープライスの見直しなどで黒字を見込む。中期計画の利益目標は1年前倒しで上回っている。今後も店舗スタッフの成長に合わせ、年間1、2店ずつ店舗を増やし、将来的には最大40店で売上高100億円を目指す。