三起商行のインバウンド売り上げが依然好調だ。今年に入り、百貨店のインバウンド売り上げが失速するなかでも、「昨年よりも伸びている」(木村皓一社長)。26年春夏物の展示会では、インバウンド客向けにオールシーズンの商品が提案できるサロンを百貨店に提案し、さらなる売り上げ獲得を目指す。
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上期(25年3~8月)は、前年同期比5%以上の増収見込み。前年同期は3.3%増の182億円だったため、伸び率が上がっている。インバウンドが引っ張り、靴や海島綿の肌着など、付加価値の高いものが売れている。8月は、インバウンド比率が低い東武百貨店池袋店で月商8000万円に達するなど、内需も好調だった。下期は引き続きインバウンドの伸びに期待するほか、法人ビジネスで販路を開拓する。
展示会で提案したサロンは、264~330平方メートル規模を想定。「オールシーズンの商品を置かないと、インバウンドのニーズに応えられない」として、拡大の必要性を訴えた。また、女児ブランド「チエコサク」の販売が好調のため、26年春夏物から生産量を10倍に増やし、国内外で販売を拡大する。