最近のAI(人工知能)技術のトレンドとして、自然言語処理技術が進化し、既に「人間らしい対話」も可能です。より創造性のある技術開発も急速に進んでいます。
一方、当たり前だったものが、陳腐化するシーンも増えてきました。例えば、よく利用する検索エンジンでも、広告含みや「ズレ」のある検索結果に違和感を覚えている人も多いでしょう。他にも、プロフェッショナル領域の定形業務で、会話に近い形でAIコンシェルジュが代替され始めたりと、以前よりAIが圧倒的に「日常」になったことで一気に進化し、これから期待されることも「変化」していくだろうと日々感じています。
私たちの衣服・ライフスタイル産業でもAIを使い、需要予測に基づいた在庫量の自動調整や、オムニチャネル戦略への応用など、精度はさておき、様々なシーンで利活用されてきました。今後もAI技術の活用がスタンダードになっていくと容易に想像できますが、一方で留意点もあり、利用者側のリテラシーの確保や大量のデータの品質管理、プライバシー侵害、不正利用など倫理的な観点の検討も必要になってくると思われます。
これらに留意しつつではありますが、産業に関わる人や企業の「イマジネーション」次第では、未来を大きく変革し、より良いビジネスを創造することが出来ます。この産業に更なる変革をもたらすためにも、私たちが未来のロールモデルとして語られるよう「変化し続けられる柔軟性」を持つ唯一無二の企業として、自身の使命も全うしたいと思います。
(シタテル社長)
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。