NYシティーマラソン主催団体代表に聞く

2016/05/23 17:34 更新


 「米国のランニングブームは続いている」。こう強調するのは、6万人の会員を抱え、ニューヨーク(NY)シティーマラソンを主催するランニング団体、ニューヨークロードランナーズ(NYRR)のマイケル・カピラソ社長兼CEO(最高経営責任者)=写真。

 ある調査団体が、マラソンレース完走者数の減少傾向を発表したことから、米国のランブームに陰りが出始めているとの指摘があることに対し、「(主催大会の一つで約2万7000人以上が走った)ブルックリン・ハーフマラソンにしても参加希望ランナーは増加しており、エントリー受け付け開始後、1時間以内に完売するほどだ」と述べた。

 NYRRとして今後、強化するのは、ランナー同士が集えるコミュニティー作りと若者への啓発活動。その手段として、年内中にコロンバスサークル付近に650平方㍍のランニングセンターを開設する。同センターでは、ランナーへトレーニング環境を提供するとともに、主催レースのゼッケン配布を行う場としても活用し、ランサービスのハブ拠点とする。また、このほど提携した「ニューバランス」とは、製品の製造・販売、イベント運営などで協業を進め、ブランドファンの囲い込みも狙う。

 非営利の調査組織「ランニングUSA」は6日、90年から約3倍に膨らんだマラソンレースの完走者がこの2年減少を続け、特に15年は前年より9%落としたと発表し、話題を呼んでいた。

(ニューヨーク=杉江潤平)



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