プレッシング、自社EC強化で増収続く 新客の獲得や実店舗にも好影響

2025/09/02 06:29 更新NEW!


100以上のブランドを揃える自社EC「プレッシングウェブショップ」

 セレクトショップを運営するプレッシング(大阪市、西中秀介代表)が好調だ。5年前から自社EC「プレッシングウェブショップ」(PWS)を強化し、新客の獲得や実店舗への送客などの好影響も出てきている。毎年3億~5億円増のペースで売り上げを伸ばしており、今期(26年2月期)は23億円を見込んでいる。

 同社は、99年ごろに大阪・アメリカ村に古着屋をオープンし、徐々に新品のセレクトブランドを増やしながら成長してきた。リアルでの販売が制限されていたコロナ禍を機に、昔から運営してきた自社ECを再強化し、売り上げ比率でオンラインが3割まで上がった。

 PWSでは、自社ブランド「チカシツプラスハイ」「ディグユアオウングレイブ」「ローゼンクロイツ」「CS」のほか、仕入れブランドでは韓国の「クランク」「ノーマニュアル」「フレアアップ」や、ベトナムの「コージーワールドワイド」「ユニズ」などオンラインのみの扱いも含めて100以上のブランドが揃う。「ハイブランドに引けをとらないデザイン性を持ちながら、手に取りやすい価格帯の海外ブランド」を買い付けている。1万~2万円ほどの中間価格帯のアイテムが多く、毎シーズン約10ブランドを新規投入するのも特徴だ。

 得意とするテイストは、Y2Kやグランジ、ギークシック、オピウム系(米レコードレーベル「オピウム」に在籍するアーティストらが着こなす黒を基調とした前衛的なストリートスタイル)など。ターゲット層は実店舗と同様で、10代後半~35歳前後の「人とかぶりたくない」「自分だけのスタイルを表現したい」男女としている。

「常にカルチャーや空気感の変化にアンテナを張りながら、他にはないスタイリングを提案できるラインナップを心がけている」と話す西中代表

 西中代表は「実店舗では体験、オンラインでは利便性を提供することで、お客様との多様なタッチポイントを築いていきたい」と話す。今後は、売り上げ比率でオンラインを4割まで高めていく。実店舗も引き続き重視している。セレクトショップの「ドッグ大阪」「チカシツプラス」「XU」「ナードアウトXU」「nmtcプラス」で、全国に計15店ある。今後も都市部を中心に新規出店していきたい考えだ。

ラフォーレ原宿4階にある「XU」

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