セーレン 岡崎事業所を新規事業立ち上げの拠点へ

2025/09/10 17:30 更新NEW!


「一貫生産体制の進化で付加価値の最大化を図る」と強調する川田会長

 セーレンは、ユニチカの岡崎事業所(愛知県岡崎市)の繊維関連事業売却で、ユニチカ及び日本エステルの会社分割による新設分割設立会社(12月26日発足予定)の株式譲渡契約を締結したことを受けて、新会社の事業再生及びセーレングループの成長戦略に向けた方針を発表した。

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 セーレンの川田達男代表取締役会長兼最高経営責任者は「ユニチカ繊維事業とセーレン事業とのシナジーを発揮する。岡崎事業所をセーレンの新規事業立ち上げの拠点にする」と強調。糸から最終製品まで、一貫生産体制を進化させ、「付加価値の最大化」に注力する方針だ。一方で「衣料用ポリエステル長繊維など将来的な収益改善が見込めない事業は止める」など、岡崎事業所の構造改革を図る構え。同事業所の年間売上高は「当面は200億~300億円規模にする。初年度(26年3月期)の黒字化を目指す」考えだ。岡崎事業所の事業再生に必要な投資として、生産設備の自動化、設備維持・更新コストとして3年間で100億円を予定。さらに、グループとしての成長分野への新規投資として計画する300億円(3年間)のうち「100億~120億円を岡崎事業所に投入する」方針。これにより車両資材関連、炭素繊維関連、建築資材関連、半導体関連など各事業の設備を拡充する。



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