【パリ=松井孝予通信員】ユニクロは4日、パリ6区レンヌ通りにあるフナックモンパルナス店内に、パリ市内で4店目をオープンした。フナックは書籍やディスクなどのカルチャー製品、IT・マルチメディア・小型家電製品の欧州最大手の販売チェーン店。モンパルナス店は4フロア5680平方㍍と大型で、ユニクロはその地下1階(1040平方㍍)でウイメンズ、メンズ、キッズ商品を販売する。
11月13日の同時テロなどにより、計画通りにオープン告知広告が打てなかったが、初日開店前には行列ができ、多くの買い物客でにぎわった。出店にあたり、パリ左岸モンパルナスかいわいの住人を狙った綿密なMDを打ち出した。桑原尚郎ヨーロッパCEO(最高経営責任者)は、「初日から商品の価値が分かるお客様にたくさんご来店いただいている。今後パリで必要とされるのは、こうした地域に根ざした店舗作り」と強調した。
異業種の店舗開発は、ユニクロとフナックが仏初のケースとなる。来店者の多くが、同店で本も服も買えることに大きな驚きと好反応を示していた。ユニクロモンパルナス店では、読書や音楽を聞きながらジョギング、カメラ片手の散歩など、フナックで販売されている商品を取り入れたワンシーンを売り場やショーウインドーにディスプレーした。開店記念の抽選には、ユニクロ製品とアップルウォッチやiPadを組み合せた景品を用意した。
フナックモンパルナス店のユッグ・バロー店長は、「オリジナリティーに富む店舗展開をしていきたい」と意欲を示した。フナックと文化的協業イベント、フナックの売り場でのユニクロ商品ディスプレーなど相乗効果をアップする交換プログラムが期待できる。