「ポータークラシック」は日本の伝統的な「刺し子」を使った洋服やかばんなどの一点物から復刻版商品までを集めた期間限定店を伊勢丹新宿本店メンズ館1階プロモーションスペースで12月8日まで開く。
かばん業界でヒットメーカーとしてキャリアを重ねた吉田克幸ポータークラシック代表は、「最後のライフワーク」として5年かけて取り組んだ刺し子の企画を発表した。吉田代表は17~18年前に青森で100年近く前の刺し子と出会い、衝撃を受けた。それ以来、古い刺し子の生地を美術品の修復作業のように糸や織り、染めを研究し、復刻版を世界基準のデザインで現代によみがえらせた。
刺し子は厳しい寒さをしのぐために布を重ね刺し縫いして補強した衣類などで、日本の生活に根ざして生まれたもの。吉田代表は「表面的なファッションというよりも日本の文化、物作りを次の世代へ残したい」と強調した。
期間限定店は初日から50万円を超えるビンテージ刺し子の一点物ジャケットを求めて外国人の来場が目立った。吉田代表親子に、藤原ヒロシ氏をゲストに迎えたトークショー(28日)のほか、刺繍のサービスやワークショップなどファンとの交流も実施する。