都内百貨店の16年初売り商戦は来店客が増え、売り上げが前年実績を上回る店舗が相次いだ。売れ行きが良かった商品は実需品と高額品に二極化し、冬物の衣料、雑貨の福袋は早々に完売した。インバウンド(訪日外国人)需要は前年実績を大きく上回った。
初売りを3日に繰り下げた伊勢丹新宿本店は、売り上げが前年比7%増だった(前年は2日の実績)。福袋は婦人雑貨、紳士、食品、リビングなどで午前中にほぼ完売した。冬物セールは13日からのため、セール除外のプロパーの品揃えとなったが、独自企画「エムアイクオリティ」などプロパー品の動きが良かった。
元日営業が今年で4年目となる西武池袋本店は売り上げが5%増となった。福袋の売れ筋は衣料品が1万円、雑貨が5000~1万円に集中し、「上質で価値のあるものが人気」と実需品に集中した。衣料品ではセール品のコートとともに、セール除外の春物との同時購入が増えた。1日の免税売上高は50%増となり、件数で80%増えた。
2日に初売りがスタートした高島屋は新宿店などが前年実績を上回り、17店計の売り上げが1.1%増加した。時計や宝飾品など高額品が10%増となった一方で、婦人、紳士の冬物衣料が振るわなかった。小田急百貨店新宿店は売上高が5%増で、紳士、婦人ともに雑貨が伸長した。免税売上高は40%増だった。東武百貨店池袋店も免税売上高が32%増加した。